恋のことを考えるだけで、少し疲れてしまうとき

恋に疲れたとき

好きな人のことを想うのは、
本来ならあたたかくて、
うれしい時間であるはずです。

それなのに、相手との関係を考えるだけで、
なぜかどっと疲れてしまう。

相手のささいな言葉に振り回されたり。
LINEの通知音が鳴るたびに、
少しだけ心が重くなってしまったり。

大きな喧嘩をしたわけでも、
ひどいことを言われたわけでもないのに、
なぜか気力が湧かない。

相手の気持ちを推測したり、
リアクションを用意しておくことが、
ただただ、苦しい。

そんなふうに恋愛に対して、
「疲れてしまった」と感じることはありませんか。

そんな自分に気づいたときに、
「私、本当は恋愛に向いていないのかな」
と、自分を責めてしまうことがあるかもしれません。

でも、恋に疲れてしまうのは、
あなたが恋に向いていないとか、
気持ちが冷めてしまったからとか、
そういうことではないかもしれません。

相手との関係を大切にしようと、
一人で一生懸命に心をすり減らしてしまったり、
相手にどう思われるかを気にしすぎて、
自分の本音をどこかに置いてきてしまったのかもしれません。

あるいは、まだ見ぬ恋のために動くことを、
頑張りすぎてしまって、
もう疲れてしまったという人もいるかもしれません。

このコラムは、
そんなふうに恋愛で心が疲れてしまったときに、
すこし落ち着いて休んでみることを、
お手伝いするためのものです。

このコラムを見つけるくらいに、
今あなたは疲れてしまっているでしょうから、
無理に「前向きになろう」と焦る必要はありません。

少しだけ肩の力を抜いて、
自分の心をやさしく見つめ直すための時間を、
過ごしてほしいと思ってこれを書いています。


なぜ、恋愛を考えるだけで疲れてしまうのか?

恋の中にいて疲れてしまう背景には、
いくつかの理由が考えられます。

自分の状態を客観的に見つめることで、
絡まった感情の糸が少しずつほどけていくかもしれません。

相手の感情を自分の責任だと感じてしまう

恋愛関係においてとても多いのが、
相手の機嫌や感情が変わったことを、
「自分のせいかもしれない」と背負い込んでしまうケースです。

相手からの返信が少し遅いだけで、
「何か気に障ることを言ってしまったかな」
と、頭のなかで何度も会話を振り返ってしまったり。

相手が仕事で疲れて不機嫌そうにしていると、
自分が何とかすることで、
相手の機嫌を直してあげなければいけないと、
思ってしまうこともそうでしょう。

そんなふうに相手の感情と、
自分の感情が混ざってしまう状態は、
「心の境界線があいまいになっている」
と表現することができます。

相手を思いやる優しさが、
いつの間にか「相手の課題」まで、
自分の責任として引き受けてしまう形になって、
いつも「あなたが気を配る作業」に変わってしまうということです。

心がひとつになっている、
と言えば美しいことかもしれませんが、
相手の顔色をうかがう時間が長くなればなるほど、
うかがっている方の心は確実に消耗していきます。

相手の気持ちは、
相手にしか分からないから。

なんて割り切って過ごしていくことは、
恋の中を過ごしていく上で、
簡単なことではありませんよね。

出会いを探すプロセスそのものが負担になっている

すでに恋人がいる場合だけでなく、
これから恋愛をしようとして、
そのために行動している最中に、
疲れ切ってしまう人もいるでしょう。

近年、出会いの形は大きく変化しました。

恋人を探すために、
マッチングアプリを使うことなどは、
出会いの手段としてすっかり定着しました。

出合うための選択肢が広がって、
たくさんの人と出会えるようになった一方で、
プロフィールを作り込んだり、
複数人とメッセージのやり取りを重ねたり、
初対面の人と何度も会うプロセスは、
想像以上にエネルギーを必要とします。

うまくいくかもしれない期待と、
また一から自己紹介をして、
関係を築かないといけないという徒労感。

このサイクルを高速で繰り返すうちに、
感情の波が平坦になってしまって、
恋そのものへの意欲が失われたり、
疲れてしまったりするのは当然のことと言えます。

自分の主語が「私」ではなくなっている

恋愛をしているときには、
どうしても相手の存在が大きくなります。

これをすると相手はどう思うかな、
こんなこと言ったら嫌われないかなと、
行動の基準が相手の反応
ということになってしまいがちです。

それは一見すると、
相手への深い配慮のように見えますが、
それが習慣になってしまうと、
自分の人生なのに、
「私」という主語が減ってしまうのです。

相手を軸にして生きるようになると、
「自分がどうしたいか」よりも、
「相手が求める正解」を探すようになります。

その結果、自分の本当の気持ちや、
本当にしたかったことがわからなくなって、
心に違和感や疲れが溜まっていってしまいます。

もちろん、好きな人のために行動することは、
愛を示すための行為でもあるし、
喜んでもらえれば本当にうれしいし、
尽くすことが心から好きという人もいるでしょう。

でもそれが行き過ぎてしまったり、
空回り続けてしまったときには、
「相手のために」という行動の多くが、
つらいほどの疲れを生んでしまうかもしれません。


恋愛に疲れたとき、心に現れるサイン

恋のことで心が疲れてしまったとき、
私たちの心と体には、
いくつかの変化が現れます。

もし今のあなたが、
以下のサインに当てはまるなら、
それは心が「少し休みたい」と言っているのかもしれません。

連絡が来ることに「重さ」を感じる

好きな人からの連絡は、
本来なら心が躍るものです。

でも、心が疲弊しているときには、
スマートフォンの画面に相手の名前が表示されるだけで、
少し胸が苦しくなることがあります。

「なんて返せばいいだろう」、
「また悩まなければいけない」と、
連絡をもらうこと自体が、
プレッシャーに感じてしまうときです。

ひとりでいる時間のほうが安心する

休みの日に会う約束があっても、
心のどこかでは、
「ひとりで家で寝ていたい」と思ってしまう。

予定がキャンセルになると、
少しホッとしてしまう。

そんなときには、
相手と一緒にいるときの自分が、
無意識に無理をしてしまっているせいで、
リラックスできていないかもしれません。

誰にも気を使わずに、
自分のペースで過ごせる一人の時間を、
とても欲しくなっているときです。

感情の動きがなくなってくる

悲しいことがあって涙を流したり、
不安なことで怖くなってしまったり。

前はそんな感じだったけれど、
だんだんと「もうどうでもいいや」という、
無気力な状態になっていくことがあります。

これは、これ以上心が傷つかないように、
感情のスイッチをオフにしている状態です。

悲しみだけでなくて、
楽しいとかうれしいといった、
ポジティブな感情まで鈍くなってきているなら、
心が相当まで疲れてしまっているかもしれません。


恋愛疲れを感じたときに、大切にしたいこと

恋をすることに疲れてしまったら、
その疲れを受け止める時間が必要です。

すり減った心を回復させるために、
大切にしてほしい考え方をお伝えします。

まずは「いま、疲れている」と認めてあげる

心が苦しいとき限って、
これくらいで疲れたらだめだとか、
もっと頑張って愛さなきゃと、
と、自分に鞭を打ってしまいがちです。

けれど、本当に必要なのは、
自分自身に対して思いやりを持つ、
「セルフ・コンパッション」の視点です。

困難な状況でこそ自分に思いやりを持つ、
という考え方です。

その考えを持つのは、
無理に開き直ることではありません。

苦しいときに、
「恋を休みたいと思うほど疲れているんだな」と、
自分の痛みに気づいてあげることです。

たとえば、
友達が恋に傷ついているときには、
優しい言葉をかけることができるはずです。

それなら、
自分が恋に疲れているときにも、
自分に優しい言葉をかけることができるのではないでしょうか。

自分を責めるのをやめることで、
心の緊張は少しずつ、解けていきます。

相手と自分の間に「境界線」を引く

相手の機嫌に振り回されてしまう人は、
自分の心の中にそっと、
「境界線」を引く練習をしてみましょう。

たとえば相手が不機嫌なのは、
相手の仕事が忙しかったり、
相手自身の体調が悪かったりするせいであって、
それはあなたの責任ではありません。

相手には相手の感情があり、
自分には自分の感情があると、分けて考えるのです。

優しいである人ほど、
こういう境界線を引くことに、
罪悪感を覚えてしまうかもしれません。

それでも、適切な距離感を保つことは、
相手を見捨てることでは決してありません。

お互いが心地よく関わり続けるために、
健康的な心のラインを守ることは、
とても大切な大人の選択だと言えます。

恋愛そのものから、少しだけ距離を置く

「恋を休む」という選択肢を、
自分に許してあげてください。

週のうち、この日だけはと決めて、
恋人を考える時間をお休みしたり、
自分のためだけに時間を使ってみる。

マッチングアプリの通知を切ってみる、
メッセージのことも一時忘れてみたり、
サーチすることもやめてみる。

少しの間だけ「恋愛というテーマ」を、
生活の中心から外してみるのです。

心が休まってきたときには、
誰かを大切にしたいという気持ちが、
また自然と湧いてくる日が来ます。

自分でわかるほど疲れているのなら、
今は焦らなくても、
無理をして感情を動かそうとしなくていいのです。

あたたかい飲み物を飲んだり、
好きな音楽を聴いたりして、
恋愛とは全く関係のない時間を、
ちょっと多めに作ってみてください。

気持ちを書き出して整理する

不安や、迷い、
言葉にしづらいモヤモヤとした感情。

たくさん考えてしまって、
ぐるぐると考えが巡ってしまうときは、
それを外に出してあげることが効果的です。

ノートやスマホのメモに、
つかれた、つらいなど、
思いつくままに書き出してみてください。

実際に文字にしてみることで、
自分が何に疲れているのか、
何に傷ついているのかが可視化されます。

見て確認することが、
絡まってしまっている感情を、
整理するための一歩になってくれるはずです。

当サイト「恋、どう思う?」では、
考えすぎてしまう夜や、
言葉にできない気持ちがあるときに、
文字として書き出して、
気持ちを整理するためのミニワークを用意しています。

気持ちを書き出してみる
今日はここまでワーク
といったツールを使いながら、
自分の心と静かに向き合う時間を作ってみてください。


少しずつ、自分の心を中心に戻していくために

恋に悩んでいるときには、
物事の見え方が「相手中心」になって、
苦しくなってしまいます。

「彼はどう思っているのかな」から、
「私はどうしたいんだろう」へ。

主語を自分に戻すだけで、
気持ちが軽くなることがあります。

相手の機嫌や考えを、
あなたが完全にコントロールすることはできませんが、
自分の気持ちや行動は、
あなた自身で選ぶことができるからです。

どちらか一方が我慢をしたり、
疲労を感じ続けたりせずに、
お互いが心地よく過ごせるのが、
健全な恋と言えるのではないでしょうか。

いまは、何も考えたくないなら、
何も考えなくていいのです。

相手から少し距離を置くことも、
連絡を少し控えてみることも、
決して悪いことではありません。

あなたが笑顔でいられない恋なら、
すこし立ち止まってみて、
自分をケアしてあげることを優先してください。

自分の気持ちを整理して、
落ち着いて考えるための場所は、
いつもここにあります。

恋の中であなたの心が、
穏やかな居場所を取り戻せるように、
静かに応援しています。