好きな人のことを考えるのは、
本来とてもあたたかくて、
代えがたく幸せなことです。
でも、いつも幸せな気持ちだけで、
いられるわけではありません。
連絡が来るかどうかで心が揺れ動いたり、
相手のちょっとした言葉の意味を、
深く考えすぎたりして、
心がすり減ってしまうことがあります。
誰かを大切に想うからこそ、
悩みが生まれて、
それで悲しくなることもあります。
想う気持ちが強いほど、
心の緊張も強く続いてしまって、
休む隙がなくなってしまう。
確かに好きだけれど、
ちょっとだけ疲れたかも。
そんなふうに思った経験が、
あなたにも、あるかもしれません。
少しでも良い関係を築こうと、
頑張るあまりに自分でも気づかないうちに、
「恋愛疲れ」に陥ってしまうことは、
決して珍しいことではありません。
そんなときには、
無理に前向きになる必要はありません。
自分の気持ちを整理して、
ただ静かに休ませてあげることが必要です。
このコラムは、
恋愛の悩みから少しだけ距離を置いて、
疲れてしまったあなたの心を静かに休めるための、
お手伝いをするために書くものです。
おだやかな心を迎えに行くための、
道しるべとして読んでみてください。
なぜ、私たちは恋愛に疲れてしまうのか
恋をしているときには、
自分でも驚くほど、
感情の波が大きくなります。
嬉しいときには、
空を飛べるような気持ちにもなるのに、
不安なときには、
深い海に沈んでいくような気持ちにもなります。
どうしてこんなにも疲れてしまうのか、
まずは、その理由をそっと見つめてみましょう。
相手の気持ちを想像しすぎるから
恋に疲れてしまう一番の理由は、
相手の気持ちを考えすぎてしまうことです。
「あの言葉、どんな意味があったのかな」
「重いとか思われてないかな」
優しい人ほど、
相手の負担にならないように、
相手の顔色や言葉の裏を想像してしまいます。
相手のためとばかり考えて、
自分の負担がどうであるかを、
無視してしまうこともあるでしょう。
けれど、どれだけ想像しても、
相手の本当の気持ちは相手にしかわかりません。
見えない答えを探し続けることは、
出口のない迷路を歩き続けるのと同じです。
正解がわからない、
自分以外の「人の気持ち」を想像し続けることは、
本当に疲れることなのです。
その疲れはもちろん、あなたが真剣に、
その相手を思っている証拠でもありますが、
今日くらいは迷路から出てみることも、
あなたの心のためにはいいかもしれません。
恋に「正解」を探してしまうから
私たちはつい、
恋愛に正解を探してしまいます。
連絡はすぐに返したほうがいいのか、
少し時間を置いたほうがいいのか?
こういう伝え方をすると、
嫌われてしまうのではないか?
失敗したくないという思いから、
本やインターネットで恋愛の正解を探して、
その通りに動けない自分を、
責めてしまうことがあります。
でも、恋に絶対の正解はありません。
人と人との関わりにおいて、
いつでもうまくいく魔法のルールはないのです。
正解を探そうとする誠実な心を、
意図的に少しだけお休みさせてみても、
いいのかもしれません。
自分の感情の波に揺さぶられる日常
好きな人と目が合っただけで
一日中幸せな気持ちになれるものです。
でも少しそっけない態度をとられると、
世界の終わりかと思うほど、
落ち込んでしまうこともあります。
恋をしているときには、
自分でも驚くほど、
感情の波が大きくなります。
好きであるほど、思っているほど、
喜びや期待が大きい分だけ、
不安や悲しみもより深くなります。
この感情の大きな波を、
毎日どうにか乗りこなすのは、
心にとっては大変な重労働です。
そういうことすらも含めて、
楽しんでいられたらいいのですが、
真剣になっているときですから、
なかなか、できるものでもありません。
今日は、スマートフォンを少しだけ遠ざけて
恋愛に疲れた心を休めるために、
手軽で、そして効果的な方法があります。
それは、
スマートフォンを自分から遠ざけることです。
連絡を待つ時間を、お休みにする
スマートフォンの画面が光るたびに、
ドキッとしてしまう。
メッセージの通知音が鳴るのを、
無意識のうちにずっと待っている。
そんな状態が続いているのなら、
心は常に「待ちの姿勢」で緊張しています。
今日は、その緊張を解いてあげましょう。
スマートフォンを別の部屋に置いたり、
引き出しの中にしまったり、
通知を切ってカバンの中に入れたりしてみてください。
「今日はもう、誰からの連絡も待たない」
と、自分に許可を出してあげるのです。
最初は落ち着かないかもしれません。
でも、時間が経つにつれて、
誰かのタイミングに合わせなくてもいい静かな時間が、
心に安らぎをもたらしてくれます。
仕事や家族のことなどで、
連絡を手放すわけにはいかない時には、
特にこれ、と決めて、
アプリあるいは個人ごとに、
通知を切ってみることもひとつの手段です。
誰かの幸せそうなSNSを見ない
心が疲れているときは、
他の人の幸せそうな恋愛模様を、
目にするのが辛くなることがあります。
SNSを開けば、誰かの記念日の写真や、
恋人との楽しそうなエピソードがあふれています。
元気なときは微笑ましく見られるものも、
心が弱っているときには、
「どうして私はうまくいかないのだろう」と、
自分を傷つけるトゲになってしまいます。
他の人の幸せを、
無理に祝福する必要はありません。
これが冷たさに見えてしまうときには、
「自分への自分の冷たさ」が、
少しだけ見えにくくなっているかもしれません。
見たくないものは、
見なくていいのです。
自分の心を守るために、
今日はSNSのアプリを開くのをやめておきましょう。
恋愛の悩みとスマートフォンは、
深く結びついています。
メッセージの通知を気にしたり、
SNSで相手の動向を探ってしまったり。
そんなつもりでなくても、
無意識に画面を開いてしまう習慣が、
心を休ませてくれません。
たまに、少しだけでも、
スマートフォンを別の部屋に置いたり、
通知を切ったりして、
デジタルな世界から距離を置いてみましょう。
手元にない状況をつくることで、
思考の連鎖を物理的に、
断ち切ることに役立ってくれます。
自分のためだけに時間を使うということ
恋のことを考えない時間を作るには、
自分のためだけに時間を使って、
自分をいたわってあげることが大切です。
相手の好みに合わせるのではなく、
どう思われるかを気にするのでもなく、
ただ「自分が心地よいか」だけを、
基準にして過ごしてみてください。
好きなものを食べ、好きなように過ごす
今日は、あなたが、
一番食べたいものを食べましょう。
カロリーや栄養バランスのことは、
今日だけは少し忘れても大丈夫です。
あたたかいミルクティーを淹れたり、
ずっと食べたかったケーキを買ってきたり。
味覚や嗅覚などの、
「五感」に意識を向けることは、
今ある不安や過去への後悔から離れて、
「今、ここ」にある幸せに気づくための効果的な方法です。
そして、好きなように過ごしてください。
恋愛とはまったく関係のない、
アクション映画やミステリー小説の世界、
あるいは元々あった、あなたの趣味に、
没頭するのもとてもいいでしょう。
なんとなく何もしたくなければ、
ただベッドの上で毛布にくるまり、
天井を眺めているだけでも、
立派な休息だと言えます。
「何もしない」という時間を、
自分にプレゼントしてあげてください。
「何もしない時間」は、
決して無駄な時間ではありません。
張り詰めていた心の糸をゆるめて、
余白を作るための大切な時間です。
心がからっぽになる感覚を、
静かに味わってみてください。
無理に前向きにならなくていい
「早く元気にならなきゃ」
「もっとポジティブに考えなきゃ」
そうやって自分を励ますのは、
もう少し心にエネルギーが戻ってきてからで十分です。
悲しいときには、
悲しいままでいいのです。
泣きたいときには、
気が済むまで涙を流してもいいのです。
私はいまこれを書きながら、
これを読んでくれているあなたに、
無理に前向きになることを求めてはいません。
自分の気持ちをそのまま受け止めて、
ゆっくり整理してから、
落ち着いて考えられることを望んでいます。
そうするためには、
ゆっくりと休む時間が必要だということです。
どれくらい休めばいいかという、
明確な期限を決める必要はありません。
「また相手の顔が見たいな」
「少し話したいな」と、
自然と心が外に向き始めるタイミングが必ずやってきます。
無理に気持ちを切り替えようとせず、
心が十分に満たされて、
自然にエネルギーが湧いてくるのを待ってみてください。
今はただ、
傷ついたり疲れたりしている自分を、
「よくがんばったね」と、
優しく抱きしめてあげるだけでいいのです。
恋をお休みすることは、悪いことではありません
恋愛について考えるのを、
一時的にでもやめることに対して、
これは逃げているのではないかと、
罪悪感を抱く人もいるかもしれません。
でも距離を置くことは、
逃げではありません。
関係を大切に育んでいくために、
必要なものを集めるための、
「充電時間」だと言ってよいでしょう。
恋愛から少し距離を置くことに、
罪悪感を覚える必要はありません。
ずっと走り続けていれば、
いつかは息切れて倒れてしまいます。
立ち止まって深呼吸をすることは、
また歩き出すために不可欠なプロセスなのです。
相手のことを考えない、
そういう時間を作ったからといって、
あなたの愛情が薄れたわけではありませんよね。
誰だってもともと、
手放せない責任があったりして、
すべてがすべて恋のために、
というわけにはいかないはずです。
自分自身の心を健康に保っておくもは、
誰かを愛し続けるためにとても重要なことです。
疲れ切った心のままでは、
相手の優しさに気づけなくなったり、
ささいなすれ違いから、
心がぶつかってしまったりします。
だからこそ、
「恋をお休みする日」が必要なのです。
自分の気持ちを休ませることは、
逃げではありません。
あなた自身の心を守ることで、
これからの関係を大切にしていく、
そんな選択肢のひとつです。
また心が動き出す、その日まで
恋をしていると自分のことよりも、
相手のことを優先してしまいがちです。
しかし、あなたが健やかで、
おだやかな気持ちでいられることが、
良い関係を築くための何よりの土台となります。
今はただ、疲れてしまって、
なにも考えたくないかもしれません。
なにもしたくない、
できないという夜もあるでしょう。
それでいいのです。
一生懸命に誰かを想ったからこそ、
それだけ心が疲れてしまったのです。
まずは、そんなに深く、
誰かを愛せた自分自身のことを、
誇りに思ってあげてください。
今日は、あたたかいお風呂に入り、
好きな香りに包まれて、
早めに目を閉じてしまいましょう。
恋のことは、明日以降の、
もう少し元気になったあなたに、
任せてしまえばいいのです。
今はとにかくゆっくりと休んで、
心がまた自然に「誰かを想いたい」と動き出すまで、
あなたのペースで、
あなたの心を守りながら過ごされてください。
あなたが穏やかな日々を送ることを、
私がここから願っています。



