一番好きな人から、
「好き」という言葉をもらえないこと。
それは、想像以上に心をすり減らすものです。
一緒にいるときはほんとに楽しくて、
とても優しくしてくれる。
それなのに「好き」のひとことだけ、
肝心な言葉だけが抜け落ちている。
そんな日々が続くと、
ふとした瞬間に不安が押し寄せてくるはずです。
恋愛において言葉は、
とても大きな安心をくれるものです。
形のない感情を、目に見えるような、
確かなものにしてくれるのが言葉だからです。
逆にいえば、愛の言葉がなければ、
その愛が本当にあるのかを疑ってしまうことも、
決しておかしなことではありません。
言葉がないだけ。
その「だけ」は、本当に大きいものです。
そのせいで大好きなのに不安になったり、
相手の気持ちが分からなくて考えすぎたり。
そんな不安にどう向き合えばいいのか、
そして「好き」と言わない恋人の心理を、
一緒にゆっくり考えていきます。
そして相手の気持ちを少しだけ紐解きながら、
あなた自身の心が少しでも休まるような、
ヒントをお伝えできればと思います。
恋人が「好き」と言葉にしてくれないのは、なぜ?
あなたは言葉が欲しいのに、
彼からはその言葉が出てこない。
そのすれ違いは、どこから来るのでしょうか。
言葉による愛情表現が少ない男性の心理には、
いくつも理由が隠れているものです。
決して、あなたを愛していないからとは限りません。
まずは、彼の心の中で何が起きているのか、
いくつかの可能性を整理してみましょう。
照れくささや恥ずかしさがあるから
もっとも多い理由の一つが、
「恥ずかしいから」というものです。
驚きですが、そうなんです。
女性からすれば、
「ただ一言、好きと言ってくれるだけでいいのに」
と思うかもしれません。
しかし、男性の中には、
自分の感情をストレートに言葉にすることに、
強い抵抗を感じる人がいます。
とくに、普段から口数が少なかったり、
真面目な性格の彼であればあるほど、
その傾向は強くなります。
心の中ではあなたのことを大切に思っていても、
それを音にして喉から出す瞬間に、
たまらなく気恥ずかしくなってしまうのです。
言葉よりも行動で示していると思っているから
言わなくても分かるでしょ。
そう考えている男性も、実はたくさんいます。
つまり彼らにとっての愛情表現は、
言葉ではなく「行動」だということです。
休日にあなたのために時間を作ること。
重い荷物を持ってあげること。
疲れているときに気遣う態度を見せること。
そんな彼の中では、それらの行動すべてが、
「好き」という言葉の代わりになっています。
彼からすれば、日常の多くの場面で、
好きだからこうするんだよ、と、
内心で思いながら行動をしているということです。
だからこそ、わざわざ言葉にする必要がないと、
本気で思い込んでいることがあります。
愛情がないのではなくて、
言葉にはしていないだけということです。
嘘っぽくなる気がして言えないから
言葉にすることの重みを、
過剰に意識している男性もいます。
「好き」とか「愛している」という言葉を、
軽々しく口にしてしまうことで、なんだか、
自分の気持ちが安っぽくなってしまう気がする。
という心理です。
本当に大切な人だからこそ、
簡単な言葉で片付けたくないというわけです。
言葉にできない大きな感情を抱えているからこそ、
あえて言葉にしないでおく、
という不器用な愛情の形もあります。
でもこれって、あなたに伝わっていないのなら、
どうなんだろうとは思いますよね。
悪気がなくても、あなたが苦しいならそれは「問題」です
ここまで、彼が「好き」と言わない心理を、
いくつか見てきました。
もしかすると、彼には彼なりの愛情表現があって、
あなたを不安にさせるようなつもりは、
まったくないのかもしれません。
それは理解できますが、
ここで一番大切にしてほしいことがあります。
それは、彼に悪気がないからといって、
あなたが我慢し続ける必要はないということです。
彼が行動で示してくれていたとしても。
彼が照れ屋なだけだとしても。
それによって、あなたが寂しい思いをして、
深く悩んでしまっているのなら、
それは、ふたりの関係において向き合うべき、
大切な「問題」なのです。
あなたがわがままなのではありません。
言葉で愛情を確かめたいと願うことは、
決して間違ったことではありません。
愛情をちゃんと言葉で確かめたくて、
あなたが苦しいと感じているのであれば、
あなたにとってはそれが必要なのです。
私は今、言葉がなくて寂しい。
そんなご自身の気持ちを、まずは、
自分でやさしく認めてあげてください。
愛情表現には「5つの言語」があるというお話
すれ違いの理由をもう少し深く理解するために、
心理学でよく知られている、
「5つの愛の言語」という考え方を紹介します。
人にはそれぞれ、愛情を感じる受け取り方と、
愛情を伝える表現方法に「言語」の違いがある、
それぞれのタイプがあるというものです。
この考え方を知ることで、
ふたりの間にあるすれ違いの正体が、
すこし見えてくるかもしれません。
1. 肯定的な言葉(Words of Affirmation)
「好きだよ。」
「いつもありがとう。」
「かわいいね。」
ストレートに言葉で愛情を伝えられることで、
もっとも愛を感じるタイプです。
あなたが彼に求めているのは、
まさにこのタイプの言語ではないでしょうか。
この言語を大切にしている人は、言葉がないと、
どんなに行動で示されても愛を実感しにくいです。
2. 一緒に過ごす時間(Quality Time)
相手と心を合わせて、
一緒に充実した時間を過ごすことにこそ、
愛情を感じるようなタイプです。
スマホを見ずに目を見て話を聞いてくれたり、
ふたりきりのデートを楽しんだりすること。
彼がもしこのタイプなら、
「休日に一緒にいること」自体が、
彼なりの最大の愛情表現なのかもしれません。
3. 贈り物(贈り物を受け取る)
記念日や誕生日のプレゼントはもちろん、
ふとしたときのお土産など、
形あるものをもらうことで愛を感じるタイプです。
贈り物の金額ではなくて、
「自分のために選んでくれた時間と気持ち」に、
愛情を見出すというタイプです。
4. 尽くす行動(奉仕行為)
自分のために何かをしてくれること、
行動で助けてくれることに愛情を感じるタイプです。
仕事が忙しいときに家事を手伝ってくれたり、
車で迎えに来てくれたり。
言葉よりも「行動」を重んじる彼は、
この言語を使っているタイプの可能性が高いです。
5. スキンシップ(フィジカルタッチ)
手をつなぐ、ハグをするなど、
身体的なふれあいを通じて愛情を確認するタイプです。
言葉での「好き」はなくても、
一緒にいるときにずっと手を握ってくれているなら、
彼はスキンシップで愛を伝えるタイプかもしれません。
これらのタイプには、
どれがいいとか悪いとかはもちろんないのですが、
あなたが求める形と、彼のタイプが違うときには、
愛情の形は、すれ違って感じるかもしれません。
言葉のない関係に不安を感じたときの、心の守り方
あなたと彼の「愛の言語」が違っていたとしても、
諦めてしまう必要はありません。
大切なのは、その違いに気づいたうえで、
どうやって自分の心を守りながら、
これからのふたりの関係を築いていくかです。
不安で押しつぶされそうなときに、
少しでも心が軽くなるような考え方を、
いくつかお伝えします。
彼なりの「愛の言語」を翻訳してみる
言葉にしてくれない彼に不満をぶつける前に、
少しだけ立ち止まって、
彼の日々の行動を思い返してみてください。
「好き」とは言わないけれど、
あなたのメッセージに必ず連絡を返してくれる。
「好き」とは言わないけれど、
ふたりで歩くときは絶対に車道側を歩いてくれる。
「好き」とは言わないけれど、
あなたの好きなスイーツを買ってきてくれる。
それはきっと、彼の愛の言語です。
彼なりの「好き」のサインを見つけることができると、
言葉がないことへの不安の気持ちが、
少しだけやわらぐことがあります。
自分の「取り扱い説明書」を彼に伝える
彼なりの愛情表現を理解したとしても、
やっぱり「言葉が欲しい」と思うのであれば、
その気持ちは大切にされるべきです。
男性は、察することが苦手な生き物でもあります。
あなたが言葉を欲しがっていることに、
本当に気づいていないだけかもしれません。
そんなときには、
「なんで好きって言ってくれないの?」
と、彼を責めてしまうのではなく、
自分の気持ちを主語にして伝えてみてください。
「私は言葉で伝えてもらうと、すごく安心する」
「『好き』って言ってくれたら、とっても嬉しい」
あなたの「愛の言語」を、
彼にゆっくりはっきりと教えてあげるのです。
あなたのことを大切に思っている彼はきっと、
それをわかってくれさえすれば、
少しずつでも、歩み寄ろうとしてくれるはずです。
不安の根っこにあるものを見つめる
もし、彼が言葉をくれても、
あるいは行動で示してくれていても、
それでも不安が消えないとき。
そんなときには、不安の根っこが「彼」ではなく、
「あなた自身」の中にあることも考えられます。
「私なんて愛される価値がないかも」
もしかしてそんな無意識の自信のなさが、
言葉という分かりやすい「愛の保証」を、
過剰に求めてしまっているのかもしれません。
そんなときは、無理に前向きにならず、
まずはご自身の心をゆっくり休ませてあげてください。
自己肯定感については、
このコラムも併せて読んでいただきたいです。

あなたの心を満たす恋を見つけるために
彼が言葉にしてくれないことに傷ついて、悩んで、
どうすればいいのか分からなくなってしまう。
迷いや、つらい不安のほとんどはきっと、
あなたが彼と真剣に向き合おうとしているからこそ、
どうしても生まれてくる切実な感情です。
それでも一番大切なのは、あなた自身が、
「安心して笑っていられるか」ということです。
もし気持ちを伝えても、彼が全く向き合ってくれず、
あなたの不安がずっと消えないのなら。
その時は、少し立ち止まって、
「この関係が本当に私を幸せにしてくれるのか」を、
ちゃんと考えてみてもいいのです。
恋に正解はありません。
でも、あなたの心を大切にすることは、
いつでも正しい選択です。
不安な夜は、無理に答えを出さなくても大丈夫です。
まずは温かい飲み物でも淹れて、
あなたの頑張っている心を、
ゆっくりと休ませてあげてくださいね。
そうしていつか気持ちが落ち着いていって、
あなたと彼の絆も強くなっていって、
あなたが安心の中で過ごせる日が来ることを、
私がここから応援しています。


