恋をしていると、
分からなくなる気持ちがあります。
好きな人にやさしくされたとき。
あたたかい言葉をかけられたとき。
うれしいはずなのに、
なぜか心がぎゅっと苦しくなる。
「こんな私でも、誰かに大切にされていいのかな」と、
ふと立ち止まって、
思ってしまうことはありませんか。
相手の気持ちを、
疑っているわけではないのに、
自分自身を信じられなくて、
どうしても不安が押し寄せてくる。
幸せに近づくことが、
なんだか怖いことみたいに感じられて、
好きな人ができても、優しくされても、
どこかで心にブレーキをかけてしまう。
そのような思いをしたことが、
もしかしたら、あるかもしれません。
それは、あなたがこれまで一生懸命に、
傷つきすぎないように、
自分の心を守ってきた証拠でもあります。
このコラムでは、
恋に自信を持てなくなってしまったときに、
自分の気持ちを整理して、
落ち着いて考えるためのヒントをお伝えします。
無理に前向きになる必要はありません。
急いで答えを出す必要もありません。
今のあなたのペースで、
ゆっくりと、からまった心をほどいていきましょう。
なぜ「私なんて」と思ってしまうのでしょうか
誰かに大切にされたいと願う一方で、
大切にされることを恐れてしまう。
やさしさを受け取ろうとするとき、
無意識のうちに心が後ずさりしてしまう。
その矛盾した気持ちの裏側には、
あなたがこれまで一人で抱えてきた、
小さな痛みが隠れています。
自分の気持ちを整理して、
落ち着いて考えることから始めてみましょう。
過去の傷が心を臆病にしているとき
以前の恋愛で深く傷ついたり、
誰かに拒絶された経験があると、
心は自分を守るために、
「もう期待しないでおこう」
と決めてしまいます。
信じていた人に裏切られた悲しみや、
大切にしてもらえなかったつらい記憶。
過去の痛みが心に残っているからこそ、
自分を守るために疑って、
「大切にされる」という状況から、
遠ざかろうとしてしまいます。
「また同じように傷つくかもしれない」
という恐れが生まれることで、
相手と距離を縮めることを、
無意識に邪魔してしまうのです。
これ以上傷つかないように、
心が必死にあなたを守ろうとしているのですから、
これはあなたの弱さではありません。
過去の悲しみが、今のあなたに、
「大切にされるとあぶないかも」と、
ささやいているだけなのです。
もちろんそれは想像のことであり、
今度の恋がどうなるかは、
過去のものとは関係のないことです。
「失うこと」を先に恐れてしまうとき
幸せを手に入れるということは、
いつかそれを失うかもしれないという、
リスクを抱えることでもあります。
「この幸せがいつか終わってしまうのが怖い」
そのように考えて、
今の状態からの変化を恐れるあまり、
あらかじめ「大切にされない状態」に、
心が留まろうとすることがあります。
関係の中で実際に大切にされていても、
もしかしたら…と思ってしまう気持ちは、
現実とはまた別に働いてしまいます。
過去の傷が今に影響することと同じように、
未来の傷を想像してしまうことが、
今に影響している、と言えるでしょう。
幸せな恋をしようとするほど、
そのような考えが生まれてくるのは、
仕方のないことです。
自信がちょっと迷子になっているとき
「私には愛される価値がないかもしれない」
さまざまな理由の中で、
そう感じてしまっているときには、
誰かからの好意を、
素直に受け取ることが難しくなります。
「もっと可愛くなければいけない」
「もっと気を遣える人でなければいけない」
そんなふうに考えて、
自分に対して厳しいルールを作っていませんか。
なにかを与えることが自分の価値だとか、
完璧でいなければ大切にされない、
そのように思い込んでしまうと、
無条件のやさしさに戸惑ってしまいます。
たとえばSNSを見れば、
キラキラと輝く誰かの恋愛があふれています。
それらを見て、
「あの人に比べて私は」と、
自分を減点方式で評価してしまっていませんか。
誰かと比べることで、
自分の中にある素敵な部分が、
見えなくなってしまいます。
あなたは、
誰かの代わりになる必要はありません。
特別なことをするから愛されるのではなく、
あなたという存在そのものが大切にされる価値を持っていることに、
あなた自身が気が付いてあげてください。
あなたは、そのままのあなたで大切にされていい
不安になってしまい、
心が揺れてしまう夜もあると思います。
それでも、これだけは、
覚えておいてほしいのです。
あなたは、今のままのあなたで、
誰かに大切にされていい存在だということです。
恋愛に「資格」は必要ありません
愛されること、
大切にされることに、
特別な資格や条件は要りません。
「〇〇ができるから愛される」
「〇〇を持っていないから愛されない」
といった、テストの点数のような基準は、
恋の中に存在するべきではないからです。
あなたが誰かを想うときに、
「この人は完璧だから好きだ」
と、選んでいるわけではないはずです。
相手のふとしたときの笑顔や、
少し不器用だけど優しいところ、
何も言わないけど守ってくれるところ、
ありのままにかがやく姿など、
そういう所に惹かれたのではないでしょうか。
それと同じように、
相手があなたを大切にしたいと思う気持ちも、
理屈や条件ではないのです。
弱さや不器用さも、あなたの魅力の一部です
私たちはどうしても、
自分の欠点ばかりに目がいきがちです。
しかし、他人はあなたの欠点を、
「人間らしさ」として、
受け止めてくれることがよくあります。
「こんな私ではダメだ」と、
あなたが隠そうとしている弱さや不器用さは、
ほかの人から見ればとてもかわいらしい、
あなただけの魅力のひとつかもしれません。
いつも間違えない、できすぎた存在には、
人は心を開きにくいものです。
少し隙があったり、悩んだり、
悲しんだりする人間らしい姿にこそ、
人は共感して、寄り添いたいと感じます。
あなたが「自分の嫌なところ」だと、
思っている部分すらも、
優しく包み込んでくれる人がいます
弱さを抱えたままでいいのです。
強い自分を無理して演じる必要はありません。
「大切にされること」を受け入れるための小さなステップ
「自分は大切にされていいんだ」と、
すぐに心から信じるのは、
人によっては難しいことかもしれません。
焦らなくても大丈夫です。
心が安心できるペースで、
愛されることを受け入れる準備をしていきましょう。
まずは、自分で自分を責めるのをやめてみる
不安になったとき、
「どうして私はこんなに卑屈なんだろう」
「また相手を疑ってしまった」と、
自分を責めてしまうことはありませんか。
そんなときには、
まずその自責の念を、
そっと手放してみてください。
不安になってしまう自分を、
「仕方のないことだよね」と、
優しく認めてあげましょう。
「こんな私」という言葉が浮かんだら、
「悩んでしまうくらい、一生懸命なんだね」と、
自分の心に声をかけてみてください。
自分を責めるのをやめてみて、
自分で自分を大切にできるようになることが、
誰かに大切にされることを、
受け入れるための第一歩になってくれます。
嬉しい言葉は、そのまま「ありがとう」と受け取る
「優しいね」とか、
「可愛いね」とか、
「一緒いると落ち着くよ」など、
誰かから褒められたときに、
「そんなことないです」「私なんて」と、
否定してしまう癖はありませんか。
謙遜すること自体は、
悪いことではありませんが、
場合によっては相手の好意を、
拒絶しているように伝わってしまうこともあります。
次になにかを褒められたときには、
心の中で少し照れくさくても、
勇気を出して「ありがとう」「嬉しい」、
と返してみてください。
言葉のプレゼントを、
両手で受け取ることの練習をするだけで、
少しずつ相手の愛情が、
心に浸透していくのを感じられるはずです。
疲れたときは、無理に前向きにならなくていい
恋をしていると、
いろいろな感情が渦巻いて、
心が疲れてしまうことがあります。
距離感に迷ったり、
相手の言葉の意味を考えすぎたり。
そんなときは、
無理に前向きな解決策を探さなくていいのです。
「今は恋に疲れてしまったな」
「今日はもう何も考えたくないな」。
そう感じたときには、
恋愛から少し距離を置いて、
ただ自分のためだけに、
時間を使ってみてください。
温かいお茶を飲んだり、
好きな音楽を聴いたり、
趣味に没頭してみたりして、
心を休ませることを最優先にしましょう。
考えすぎてしまう夜のための過ごし方
夜中にふと不安になって、
考えすぎて眠れなくなってしまう。
そんなときに、
心を休める助けになってくれる方法を、
二つお伝えします。
気持ちを書き出して、外に出してみる
頭の中で考えが巡っているときは、
その思いを一度、
外に出してあげることが大切です。
ノートや、メモ帳アプリなどを用意して、
今感じている不安や、
モヤモヤした気持ちを、
思いつくままに書き出してみましょう。
気持ちを書き出してみる
というページも使ってみてください。
「好きだけど不安」
「このままでいいのかな」
というような、ごく短い言葉で構いません。
実際に文字にして目で見ることで、
私はこういうことを悩んでいるんだと、
客観的に自分を見つめることができます。
「今日はここまで」と心に区切りをつける
夜遅くなればなるほど、
人は不安を感じやすくなります。
解決しない悩みに、
心が押しつぶされそうになったら、
「今日はここまで」と声に出して、
心に区切りをつけてみてください。
今日はここまでワーク
このページが、
区切りをつけるお手伝いのために作ったものです。
あるいは悩みについて、
時間帯を決めてしまうことも有効です。
何時から何時までは、
この恋について悩んでもいい時間、
それ以外の時間には、
悩みについて考えないようにする、
と、あらかじめ決めてしまうのです。
答えが出ないことは、
焦っても変わらないことが多いですから、
今すぐ答えを出さなくても大丈夫です。
「この続きは、また明日」
と自分に優しく宣言し、
今日はただゆっくりと目を閉じて、
心と体を休ませてあげましょう。
幸せを受け取るための心の準備
誰かに大切にされることは、
時として少しだけ怖いことです。
幸せなことの後ろには、
それを失ってしまうかもしれない、
そんなリスクが確かにあります。
でもそのリスクの存在は、
あなたが幸せになってはいけないとか、
なれないかもとか、
そういうことでは絶対にありません。
誰かに優しくされたとき、
あるいは、誰かに優しくしたいとき。
「こんな私でも」という言葉が浮かんだら、
「こんな私だからこそ」と、
心の中で小さく言い換えてみてください。
そんなあなただからこそ、
幸せになってもよいのです。
もし、すぐにはそう思えなくても、
ゆっくりと時間をかけて、
優しさや安心感に慣れていけば、
喜べる瞬間が自然と増えていくはずです。
このようなページにたどり着くほどですから、
あなたは十分に頑張っています。
悩みながら、もがきながらも、
本気で誰かと真剣に関わろうとしている、
そんなあなたの心は、
とても美しいものです。
どうか自分を大切に、
ゆっくりと呼吸をして、
また新しい朝を迎えてください。
あなたが、心から安心できる、
温かい関係に包まれる日が来ることを、
ここからずっと応援しています。



