好きな人のまわりに、ほかの人がいると苦しくなるとき

不安・モヤモヤ

好きな人が、
ほかの誰かと楽しそうに話している。

その姿を遠くから見ているだけで、
胸がぎゅっと締め付けられるように、
苦しくなることはありませんか。

相手にとっては、
日常の何気ないワンシーンだとしても、
見ているこちらの心には、
言葉にできないほどの、
黒いモヤモヤが広がってしまうものです。

「ただ話しているだけだ」と、
頭の中ではわかっていても、
心はすぐには納得してくれません。

自分以外の誰かに向けられた、
あの人の笑顔を見るたびに、
取り残されたような気持ちになったり、
どうしようもなく嫉妬してしまったり。

そんな自分に気がついて、
自己嫌悪に陥ってしまうことも、
もしかしたらあるかもしれません。

でも、どうか安心してください。

恋をしているときに、
相手の近くにいる人に嫉妬してしまうのは、
決しておかしなことではありません。

本気で誰かを好きになれば、
その人のまわりの環境や、
交友関係が気になってしまうのは、
当たり前のことなのです。

このコラムは、
そんなふうに恋愛で心が苦しくなってしまったときに、
自分の気持ちを整理して、
落ち着いて考えることを手伝う場所です。

まずは、ここで少しだけ、
心を休ませていってください。


なぜ、ほかの人といるのを見ると苦しくなるの?

好きな人のまわりに、
ほかの人がいるとき。

どうしてこんなにも、
心がざわつくのでしょうか。

まずは、
自分の内側で何が起きているのか、
静かに見つめてみましょう。

理由がわかるだけでも、
気持ちは少しだけ落ち着くものです。

「奪われるかもしれない」という不安

苦しさの大きな理由のひとつは、
大切な存在が遠くへ行ってしまうかもしれないという不安です。

好きな人がほかの誰かと仲良くしていると、
「自分よりもあの人のことを好きになってしまうかもしれない」、
という怖さが生まれます。

それは、あなたがその人のことを、
本当に大切に想っている証拠でもあります。

気にもならない人が、
誰と話していても、
やはり気にはならないものです。

失いたくないと思うからこそ、
どうしても気になってしまうし、
まわりにいる人が脅威に感じられてしまうのです。

「自分だけを見てほしい」という自然な願い

恋の中で、好きな人にとっての、
「特別な存在」になりたいと願うのは、
とても自然な感情です。

相手の視界の真ん中に、
いつも自分がいてほしい。

そんなふうに想うからこそ、
相手の意識が自分以外の誰かに向いているのを見ると、
無性に寂しくなってしまうのです。

「自分だけを見てほしい」という願いは、
決して身勝手なものではありません。

恋をする誰もが心に抱える、
とてもピュアで、
だからこそ少し厄介な感情なのです。

自分と誰かを比べてしまう焦り

好きな人の隣にいる「誰か」を見て、
無意識のうちにその人と、
自分と比べてしまうことはありませんか。

「あの人の方が面白く話せているかもしれない」
「あの人の方が魅力的かもしれない…」

そのような状況で、
自分自身の自信のなさが刺激されてしまうとき、
心は強く痛みを感じます。

これは、相手に対する怒りというよりも、
自分自身に対する不安や、
焦りからくる苦しさと言えます。

このままでは相手の心が、
自分から離れてしまうのではないか。

そんな恐れや不安が、
焦りや嫉妬という形になって、
表れてくることもあるでしょう。

自分が入り込めない「世界」への孤独感

好きな人とほかの誰かが、
自分にはわからない話題で、
そこだけが盛り上がっていたり、
親しげな空気を共有していたりする。

そんな光景を見ることは、
まるで自分だけが、
透明人間になってしまったかのような孤独感をもたらします。

「自分の知らない相手の顔」を、
引き出している誰かがいることに、
さみしさと、もどかしさを感じてしまうのです。

距離を縮めたいと願っているのに、
入り込んでいけないもどかしさが、
苦しさへと変わることもあります。


苦しい気持ちを、無理に消さなくていい

心がざわつくときに、私たちはつい、
「こんなことで嫉妬しちゃダメだ」とか、
「もっと余裕を持たなきゃ」と、
自分の感情に蓋をしようとします。

でも感情は、無理に押し殺そうとするほど、
かえって大きく膨らんでしまうものです。

嫉妬や焦り自体は、
決して悪い感情ではありません。

「その人のことが大好きだ」
という純粋な愛情の裏返しであり、
「もっといい自分を見せたい」
という向上心の違う形でもあります。

好きな人のまわりに、
ほかの人がいて苦しくなるのは、
あなたが真剣に恋をしているからです。

「私は今、それくらいあの人のことが好きなんだな」と、
まずはその事実を、
自分で優しく認めてあげてください。

恋に正解はないけれど、
気持ちを整理することはできます。

「今、私はすごく不安なんだな」
「あの人と話していて、少し寂しかったんだな」

と、自分の感情を否定せずに、
ただ、そうだったんだと見つめることで、
ざわついていた波は、
少しずつ穏やかになっていきます。


苦しい気持ちをそっと落ち着かせるためのステップ

心が波立って苦しいとき、
その波を無理に押さえつけようとすると、
かえって苦しさが増してしまいます。

無理して冷静になるのではなく、
感情を少しずつ穏やかにしていくための、
ステップを一緒に見ていきましょう。

嫉妬している自分を責めない

まずいちばん大切なのは、
「嫉妬して焦っている自分」を、
否定してしまわないことです。

こんなことでモヤモヤするなんて、
自分は心が狭い人間だと、
そうやって責める必要はありません。

嫉妬は、愛情の裏返しです。

相手を大切に想うからこそ、
不安になるのです。

「嫉妬してしまうのも無理ないよ」
「苦しいんだよね」と、自分自身に、
やさしい言葉をかけてあげてください。

自分の感情を認めてあげるだけで、
心の緊張は少しだけふっと和らぎます。

「事実」と「想像」を少しだけ分けてみる

不安が大きくなっているとき、
私たちの心は「悪い想像」ばかりを、
どんどん膨らませてしまいます。

例えば好きな人が、
他の人と話していたのを見たときに、

「あの子のことが好きなのかもしれない」
「私よりあの人といる方が楽しいんだ」

と、ひとつのシーンを見ただけでも、
実際には起きていなかったり、
まだ想像にすぎないことまで、
真実のように感じてしまうのです。

そんなときは、深呼吸をして、
いま目の前にある「事実」だけを、
取り出してみましょう。

そのシーンにあった事実は、
「あの二人が、いま会話をしている」
ということだけです。

実際には起きていないかもしれないことの、
そのダメージだけ想像してしまって、
自分を傷つけてしまう、
そんなパターンがあるのなら少しだけ、
想像をお休みしてみてもいいかもしれません。

意識のベクトルを「相手」から「自分」に戻す

好きな人のことばかり考えていると、
あなたの心の中心には、
「相手」が居座ってしまいます。

もちろん、自分の心の中で、
相手のことが大きくなることも、
恋の幸せな段階のひとつと言えますが、
なりすぎてしまうのは、
つらさを伴ってしまうかもしれません。

相手の行動ひとつで、
自分の感情ばかりが、
過剰に振り回されてしまう状態です。

苦しいときこそ、
意識のベクトルを「自分」に向けてみましょう。

あたたかいお茶を飲んで、
ホッと一息する時間を作ったり、
恋の前から好きな音楽を聴いて、
心を落ち着かせてみたり。

「自分が心地よい」と感じることを、
意図的にやってみるということです。

そうやって、
自分のための時間を過ごすことが、
揺れた心を元の位置に戻すための、
第一歩になってくれるはずです。


心がどうしても休まらないときに試したいこと

どれだけ頭で理解しようとしても、
どうしても心が落ち着かず、
苦しさが押し寄せてくる夜もあります。

そんなときに試してほしい、
具体的な方法をいくつかご紹介します。

物理的な距離を置き、情報を遮断する

見るほど苦しくなるのなら、
思い切って見ないようにするのも、
立派な心の守り方です。

SNSで相手や相手のまわりの人の投稿を追ってしまうなら、
少しの間だけ、
意図的にミュートにしてみましょう。

学校や職場でどうしても、
目に入ってきてしまう場合には、
その場から少しだけ離れて、
深呼吸する時間を作ってしましょう。

「見ない」ことは逃げではありません。

傷つきやすい状態の心を、
守るための大切な応急処置です。

気持ちをそのまま書き出してみる

言葉にならないモヤモヤは、
頭の中だけに留めておくと、
どんどん大きく重たくなっていきます。

そんなときには、
ノートでもメモアプリでもいいので、
いま感じていることを、
書き出して文字にしてみてください。

「あの人と話していて嫌だった」
「本当は私だけを見てほしい」
「すごく悲しい」など。

うしろ向きな感情でも構いません。
それは誰に見せるわけでもない、
あなただけの安全な場所です。

このサイトにも、
悩みや不安を文字にして整理するための、
「気持ちを書き出してみる」
というミニワークを用意しています。

心の中のものを外に出すことで、
絡まってしまっていた感情を、
ほどいていく手助けになってくれます。


「嫉妬する自分」が嫌になりそうでも

嫉妬することを「悪いもの」として、
無理に直そうとする必要はありません。

嫉妬というのは、
「自分にとって何が大切か」
を、教えてくれる感情のサインです。

私はそれだけ、
相手との関係を特別にしたいんだな。
と、受け止める練習をしてみてください。

嫉妬なんてしてないと封じこめずに、
「今あの人をもっと大切にしたくなってる」
というように受け入れることで、
嫉妬の気持ちは少しずつ小さく、
穏やかなものへと変わっていきます。

これに加えて、もしかしたら、
相手との関係が変わっていくうちに、
「ほかの人と話していると悲しい」
と、伝えてみたくなる、
そんなことがあるかもしれません。

自分の気持ちを伝えること自体は、
なにも悪いことではありませんが、
それを伝えるタイミングと、
「伝え方」には少しだけ注意が必要です。

「どうしてあんなに楽しそうに話すの?」
というような、
相手を責めるような言葉になってしまっては、
相手も身構えてしまいます。

もし伝えるのであれば、
「相手を変えようとする」のではなく、
「自分の気持ちを知ってもらう」
というスタンスにするとよいでしょう。

「ほかの人と仲良くしているのを見ると、少しだけ寂しくなっちゃうな」と、
あくまで「私」を主語にして、
やわらかく伝えてみるのがおすすめです。

気持ちを伝えることについては
このコラムも参考になるかもしれません。
「重い」と言われるのが怖くて、本音を隠してしまうとき – 恋、どう思う?


焦らずに、あなたのペースで

好きな人のまわりに誰かがいると、
どうしても焦ってしまいますよね。

「早く振り向かせなきゃ」
「誰かに取られる前になんとかしなきゃ」と、
急かされるような気持ちに、
なってしまうこともあるでしょう。

でも、恋愛は競争ではありません。

まわりに誰がいようと、あなたと、
好きな人が紡いでいく関係や時間というのは、
ほかの誰にも真似できない、
あなたたちだけのものです。

苦しいときは、無理に笑わなくていい。
不安なときは、立ち止まってもいい。

あなたのペースで、
あなたの心を守りながら、
ゆっくりと恋をしていけばいいのです。

気持ちを整理して、深く呼吸をして。
心が落ち着いたら、また少しだけ、
前を向いてみてくださいね。

あなたの恋が、あなた自身を、
温かく包み込むものでありますように。
私がここから、応援しています。